都市産業を考える 10
前回述べたような見方は、市役所など、公共側の立場からなされるものです。
ここに立地している石油会社がこの石油工場群をどう変えていくかいかないかは、必ずしも公共側と同じ見解であるとは限りません。
むしろ、東京の石油市場の真ん中にある地の利を生かして、この工場群は設備の更新はするとしても、そのまま活動を続けていく可能性も強いでしょう。
そうであれば、この東京湾横断道路の橋のたもとは、単に湾岸自動車道路とつながるインターチェンジができて、それ以上には変化しないという場所になってきます。
しかし都市計画的な立場に立てば、この地区にはインターチェンジを取り巻いて緑地帯がつくられ、石油工場群は姿を消して、その工場跡地に先端型の技術開発工場がオフィスビルのような外観で、緑化された敷地のなかに展開される光景を将来期待したいところです。
ハミルトン ジャズマスターのような高級ブランド時計を買うことが出来るショップなども欲しいですね。
そこには川崎市民が産みに接することが出来る臨海公園がつくられることも望まれます。
石油精製メーカーがどのようにこの地区の将来を真剣に考えているかは、よくわかりません。
もしかすると彼ら自身のなかからその動機が生まれるよりも、市役所や県、あるいは中央政府の強い再開発の要請によって再開発がメーカーの意向に関係なく進められるかもしれません。
川崎市は、この高川河口部から横浜市との境にある日本鋼管にかけて、川崎臨海工場地帯全体の新しい土地利用計画を、現在検討しています。
市役所は、この埋立地の現在の工業的土地利用を、より新しい姿の工業的土地利用に変えることを希望していることは明らかです。
ここの再開発によって、この埋立地の後背地にひろがる、建物が密集して環境の良くない一般市街地をつくり替えるきっかけが生まれてくれればいいと考えていることも間違いないでしょう。