ドルの転落
国際通貨基金(IMF)の基準通貨として、金1オンス=35ドルという交換比率で・・・
つまりドルは金と同じ価値のあるものとして世界を支えてきました。
そして19世紀においてポンドが世界経済の安定に果たした役割を、今度はドルが果たすものと信じられてきました。
事実アメリカが、ヨーロッパやアジアなどの戦後における経済復興のために投じてきた、ドルによる援助や投資の寄与は、大いに評価されねばなりません。
同時にこのドルの後ろ盾のもとに、アメリカの多国籍企業が、その勢力を世界のすみずみにまで伸展させたのです。
ビジネスウィーク誌は、ドルの力について、次のように述べています。
「・・・アメリカ通商帝国の基盤である対外投資の拡大が可能となったのは、主としてドルが国際通貨制度のもとで普遍的に受け入れられる準備通貨だったからである。
ドルが強調を維持し、世界の通貨体制の中心にとどまっていた間は、アメリカ企業の海外投資と海外事業活動は相対的にみて、安あがりで、しかも容易だった。」